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2017年4月29日 (土)

お一人様

管理職向けのコミュニケーション研修で、「自ら部下に声掛けをする」というグループワークのときでした。直属ではないが、「おはよう、と挨拶しても、まったく返事をしない若手がいる」という発表が散見されました。いままで、こういったケースはなかったので、人事の人に、聞いてみたところ、「前から、そういう若手はいるにはいるのだが、分からなかったのは、声掛けをしなかったからで、上司の声掛けで、顕在化しただけ。」とのことでした。

言われてみると、「人と話をするのが苦手」という人は、私たちの周りにも結構います。年齢によって、違いはありますが、若手に多い傾向があります。幼少のころから、一人にされることが多く、友達がいない場合は、ほとんど家でテレビをみたり、ゲームに明け暮れる毎日で、親は外で働き詰めで、家の中でも会話という会話がほとんどない、といったケースです。

会社の仕事が終われば、まっすぐ帰宅するだけで、一人でいることが当たり前になっているのでしょうか?人と会って話さなくても、LINEやメールでコトがすみますし、毎日のお惣菜は、「お一人様」用にスーパーやデパ地下で用意してくれています。会社での仕事は、そつなくこなせば、あとは、誰にも邪魔されない、自分ひとりの時間が来るのを楽しみにされているのでしょうか?

先週、民放の「ラジオなんですが」という番組で、「あなたは1日、何分くらい人と話をしていますか?」という問いかけに、メールやFAXで答えてきたリスナーの殆どが、家庭があっても1日数分で、年配のかただけでなく若い人もおられたのには驚きました。でも、パーソナリティーが電話でフォローすると、いっぱい話すのです。「誰かと話したかった」というのです。

冒頭の、挨拶を返さない若者については、上司や同僚が、その後も声掛けを続けたり、然るべき人が間に入って「なぜ、挨拶を返さないか」その理由を聞いてあげたりして、徐々に「普通の」会社人にしてきているとのこと。それでもお互いに声掛けができている現場だからこそ、できるのです。周りで挨拶を交わさない職場で目立たない「お一人様」は、ずっと、取り残された状態で、日々悶々としているのでしょうか?

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2017年4月15日 (土)

グローカル人材

「グローカル」とは、ご存知のように、「グローバル」と「ローカル」を掛け合わせた造語で、「グローバルな視野で考え、ローカル視点で行動する」という考え方です。日本企業の海外戦略の殆どは、この「グローバル化とローカル化を同時並行的に進めて、現地化しなければならない」というもので、欧米のグローバル企業の「純粋な」グローバル化の考え方とは、微妙に異なっています。

従って、「グローカル企業」というのは文字通り「グローバル×ローカル」を実践している企業であり、地域に根ざした世界企業ということができます。具体的には、(1)大企業で、本社はグローバル戦略を持ちながら、現地ではその地域に合わせて現地法人をもつタイプと、(2)大都市でなく地方に本社をもつ企業で、世界的な事業を展開しながらの、地方密着性が高いことが特徴な、中小企業があります。

国内に目をむけると、最近では、工場や研究所だけでなく、コールセンターが地方にあったり、管理部門が首都圏から外にあったりします。もちろん、これらの立地条件には、その地域の積極的な誘致活動があったり、労働力が比較的安定して確保できるといったコスト面もありますが、なんとってICTにみられるネットの普及が大きいとことです。それに「グローカル」な考え方で、その地域に根ざしたベストローカルで臨んでいると言われています。

このまえ、仕事で、ある地方に出張したとき、道ですれ違う女子高生が、「こんにちは」と笑顔で、何組も挨拶してくれました。私たちの都会では、見ず知らずの人に挨拶しないというのに、この地に来たよそ者に興味を持って迎いいれてくれていると思いました。海外に出張にいかれても、街中ですれ違う人は、必ず「は~い(Hi!)」とか「ハロー」とか、見知らぬ人から、話しかけられた経験がおありだと思います。

欧米の「多国籍の文化も考えも違うチームを率いて、複雑な問題を解決できる人材」が本来の「グローバル人材」というなら、日本企業の定義するグローバル人材というのは、実は「グローカル」であり、「日本のことをよく分かったうえで、現地の人とうまくやりあいつつも、本社の意向との調整ができる人材」ですが、その前に、上記の地方の女子学生のように、現地の人に、興味を持って、接することができる人であってほしいです。

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2017年4月 1日 (土)

ネットの時代

弊社では、企業の不祥事はもとより、社員の不祥事を起こさないよう、つねづね、リスクマネジメントとして現業のマネージャークラスの人たちに協力をお願いしています。もちろんCSR部門でコンプライアンスの部署はあるのですが、スタッフ部門だけに任せておける問題でなく、現業部門こそ、日常のリスクの対応に腐心していただく必要があるからです。

私たちの研修担当部署としても、企業の評判リスクの発生防止での意味合いから、集合研修や講演会を催しています。内容的には、SNS拡散のような「デジタル的な」問題よりも、例えば社員がお客様と仲良くなりすぎた結果、引き起こす問題とか、お客様の苦情に対する処理ミスなど、「アナログ的な」事例を扱っていただける講師の先生を探していますが、なかなか見当たりません。

考えてみると、Webソリューションといわれるとおり、企業の起こした不祥事も、社員が社内外で起こした不祥事も、結果としてネット上で情報が交錯することになり、その被害に対して啓蒙や対応策が重視されるようになっているからだと思います。現にネット炎上などの悪評被害を鎮静化するコンサルティング会社が増えています。

昭和と平成を跨いできた私たちは、R25の調査でみられる「ネットのない時代の方がよかったことTOP10」のランキングのように、①今ほど“個人情報”の扱いがうるさくなかった、②悪意ある情報やデマが際限なく広がり、残り続けることはなかった、③いまよりも(他人との)会話が多かった、④メールだけで済ます一方的なやりとりはなかった、などと昔を懐かしんでみても仕方ありません。

いまや「ネットの時代」、伝達の仕方が「印刷物」→「放送(ラジオ、テレビ)」→「ネット(SNSなど)」に移っていきました。パソコンがなくてもスマホでコトが済む時代に生まれてきた「ネット時代」の申し子たちが、これから多くを占めるようになります。彼らにリスクを教え込むというより、彼らの中からリスクのマネジメントができるリーダーを育てることが急務となっています。

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