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2016年9月24日 (土)

10,000時間の法則

「人が何かに習熟して一流になるのにかかる時間」が話題になっています。かなり有名な法則になっていますので、聞いたことがある人も多いかもしれません。The New Yorker のスタッフライターであるマルコム・グラドウェル氏が提唱し始めた法則で、モーツアルトやビートルズなどのアーティストや、世界的に有名なスポーツ選手がその分野で活躍するために練習にかけた時間は「10,000時間」が一つの目安になるといいます。

こうした「10,000時間の法則」は、ビートルズが売れるようになるまでの弱小バンド時代、モーツアルトが他の作曲家の模倣でない独自性の高いコンチェルを作曲するまでの推定時間、伝説的なプログラマーのビル・ジョイがBSD Unix を書くまでにプログラミングに携わった時間などに繰り返し現れるのだそうです。何事でも、物事を始めて、あるレベルまでに到達するには10,000時間が必要だということです。

とはいえ、10,000時間というのは途方もない時間です。10,000時間の積み上げを3年、5年、10年で行おうとすると、毎日必要な時間は、3年:10,000/(3×365)≒9.1時間、5年:10,000/(5×365)≒5.4時間、10年:10,000/10×365)≒2,7時間となります。10,000時間の積み上げは、なにも10,000時間経たないと変化がないわけではなく、つねに進歩しながらの10,000時間だから、やってみる価値があります。

語学の世界では「1,000時間理論」というのもあります。周囲から認められるまでには、1,000時間をその勉強に費やす必要があるというものです。10,000時間の積み上げとは違い、1日3時間であれば1年で達成となりますが、仕事をしていて、さらに語学で大成しようと思っても、なかなかこの3時間は確保できないでしょう。しかし、自分自身で進歩を実感するには、それなりの時間を費やさなければならないのです。

語学に関しては途中で挫折する人の殆どが進歩を見られないことを理由に1,000時間の遥か手前で止めてしまいます。しかし、1,000時間という要件を満たしていないのですから、極めてシンプルですが、未達の決定的な要素といえます。皆さんもご自分の好きな分野、得意な分野について、どれだけ時間を費やしてきたのか、そしてあとどれだけ費やせばよいのか、具体的な数字にしてみてはいかがでしょうか?

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2016年9月10日 (土)

自社の強み

ラジオを聴いていて、ヤナセという会社が、自社のことを「ヤナセはクルマを作らない、『クルマのある人生』を創ります。」というコピーが面白かったので、気に留めました。ヤナセの歴史は、ベンツやワーゲンなど、外車の輸入で、日本のモータリゼーションをリードしてきました。欧州のメーカーが日本に現地法人を設立した後も、確かにクルマでの生活文化に寄与していることをアピールされているのでしょう。

このような企業理念で、研修でよく使われる例にスターバックスのミッションがあります。「ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティーから」というキャッチよりも、「居心地のよい『サードプレイス』というスペースを提供している」の方が好まれます。もちろん、「ファーストプレイス」は家庭で、「セカンドプレイス」は職場のことですが、サードプレイスという表現が納得させられます。

企業理念とか社是というと、抽象的な表現が多いのですが、最近では、社内向けのメッセージというより、「社外のお客様向けも、社内向けも同じ」というマーケティングコミュニケーションの作法に基づくものが増えてきました。自社の強みと言える特徴をお客様に訴えると同時に、社内にその強みを持続させ、さらに高めて発展させようとするものです。

社内の研修で、「自社が提供する価値」や「競合他社との違いは何か」といった提供価値分析のワークがあるのですが、前述のヤナセやスタバのキャッチコピーのように、それだけで、ヤナセだとか、スタバだとか、瞬時にわかるようなものが、出てこないです。たとえば、「わが営業所自慢」の課題であっても、「コミュニケーションが取れている」とか「チームワークがよい」というのが多くて、ありきたりになっています。

大事なことは、自分たちが提供でききている価値で、他社との違い、他人との違いをはっきり浮き彫りにして、それをみんなで共有し、その価値を高めることにあります。そしてリーダーたるものは、日頃から、ことあるごとに、そのメッセージを発信してほしいです。部下をほめるにしても、叱るにしても、その価値が判断基準になっているよう、つねに、彼らの行動を見ていてほしいです。

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