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2015年10月17日 (土)

伝統を壊す

ラグビーW杯で、日本代表が世界中を驚かせた南アフリカ戦の勝利。これまで7大会でわずか1勝の日本が、過去5大会で2回優勝し、勝率でもW杯最高を誇る強豪を、FW戦から互角に渡り合いの逆転勝ち。その後も、サモア、米国を破り、にわかラグビーファンを含め、日本中を沸かせました。目標のベスト8入りなんて、とんでもないことです。

つい最近まで、サッカーに比べ、全くと言っていいほど、人気がなかったラグビーですが、根っからのラグビーファンにとっては、さぞ溜飲を下げることができたことでしょう。私も出身校がラグビーの「伝統校」ですが、国内では向かうところ敵なしであっても、海外遠征では、ぜんぜん歯がたたず、ほとんどあきらめていました。

ラグビーは、歴史や伝統を重んじて来たスポーツとして知られています。南アフリカを含む、かって「ボード国」といわれたワールドラグビー創設8カ国からみれば、19年W杯の開催地が、どうして「アジアの小国」なのか、「日本なんかで大丈夫か」という思いが当時ありました。そんな「伝統国」をアッといあわせた今回の活躍は、無理に新しい国立競技場を準備するよりも、余程、「伝統を壊す」効果があっといえるでしょう。

国内においても、過去の釜石や神戸製鋼の7連覇の時代以外は、早慶明の「伝統校」が人気を支えていました。早明戦で国立が超満員になっても、トップリーグや日本代表戦では、ガラガラだったのです。今回の快進撃の立役者といわれる日本代表のヘッドコーチ、エディ・ジョーンズ氏は、平成12年の就任当初から、大学偏重、伝統校重視の日本ラグビーに、苦言を呈していました。

それは、代表メンバーをここまで徹底して鍛えなければならない日本の育成システムのことですが、「高校から大学、トップリーグまで、実戦とかけ離れた厳しいだけの練習に終始する前近代的な日本ラグビー界の体質」を嘆いていたそうです。今回の退任にあたり、「しっかりしたプランがなければ強い代表はできない。(日本には)変化を嫌う人もいるから、これらをやり遂げることは難しいことだろう」と警鐘を鳴らしていました。

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