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2015年7月18日 (土)

態度の類似性

「二人でコミュニケーションをとりながら、2分間で、できるだけ沢山、二人の共通点を探してください」という演習は、新人を預かる職場指導員対象の研修時に、アイスブレークとして使われる題材です。対話の少ない新人とのコミュニケーションをとるのに有効な手段に一つとして推奨されるもので、心理学的には「態度の類似性」といって、出身地や趣味、食べ物など、「自分と似ている人、共通点の多い人に人間は好意を抱く」というものです。

「態度の類似性」という理論は、社会心理学者バーンが提唱したもので、人間は、同じ趣味や価値観、似た動作などで相手に好意を持ちやすい傾向があるということで、自分の好きな服装や好みの異性のタイプ、好きな芸能人やアイドルなど類似性が多ければ多いほど、味方、仲間、友だちとして本能の心理で判断されるのです。同じ趣味、同じゲームやスポーツをしていれば、それだけで仲よくなれる理由として挙げられます。

なぜ、態度の類似性が行為に結びつくかというと、同じ態度の人からは、強い支持や共感、是認が得られるからだといいます。誰しも、自分の考え方や意見などが「正しい」と思いたがっていて、友人など他の人の意見が自分の意見に一致したり、同意してくれたり した場合、自分の意見が「正しい」と判断してしまいます。すなわち、他人との意見の一致や他人の同意は、自分の意見の正しさを裏付ける証拠と考えるのです。

普通、人間関係の中で、話が会う人には好意を持ち、話が会わない人とは あまり深い関係とはなりません。これは「態度(意見)の類似性」の割合が高いほど 、簡単に言うと、似ている態度(意見)が多いほど、好意も大きくなるということです。それが希少であればあるだけ好意度も高まるわけです。

ですから、ペアワークなどの演習では、前もって「二人だけの共通点」を見出すよう、示唆しておく必要があります。「多ければ多いほどよい」というので、「同性ある」とか「同じ会社にいる」などをカウントさせる講師もいらっしゃいますが、それは、「二人だけの共通点」とは言えません。むしろ、「二人だけの共通点」が少なくても、それを深堀りすることで、より具体的な価値観が見いだせることを念頭において欲しいものです。

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