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2015年2月28日 (土)

ひとことで言うと

ひとことで言うと、というのは、相手の理解を深めるために、話の要旨をまとめて伝える表現手法ですが、この「ひとこと」だけでは、文章が成り立ちません。大抵の場合、あらかた話をしたうえで、「かいつまんで言うが」とか、「詰まるところ」や「シンプルに表すと」という言葉で結びます。

プレゼンテーション研修では、この「ひとこと」が先に来ます。要は、何を言いたいのか、何をして欲しいのか、目的を先に提示して、あとは、その理由や具体的な根拠を述べていきます。もちろんスライドを使って行う場合も、おのおののスライドには、メッセージがあり、たいていスライドの上部に、一行でタイトルを入れます。

ロジカルコミュニケーション研修でも、論理的な話の組立て方として、結論~理由~具体例で構成して、最後に、もう一度、結論に戻り、念押しをします。確かに研修においては、この手法を参加者のほとんどが理解し、文言の構成では、ちゃんとできて、問題なく習得したように思えるのです。

ただ、これらは、飽くまで研修の場においてのことであり、現場に戻っても使えているかといえば、そうではないことが多いと聞きます。理由は、日常の会話では、「ひとことで言うと」や「一行で表すと」といった習慣がないからだと思います。メールする場合、要件(Re:)の欄で、一行で、本文の内容をまとめた標題になっているでしょうか?

私が師事しているイラストの先生からは、いつも「キーメッセージは何なのか」と問われます。ポスターであれ、グリーティングカードであれ、一枚に描く絵には、ストーリーが求められます。見る人に「何を伝えたいのか」、言いたいことを絞り込んで、そのうえで、キーメッセージをあぶり出すのです。

最近は、少しずつですが、「ひとことで言うと」や「一行で表すと」を、考えるようにしています。業務で使うプレゼンやメールの送信、報告書や提案書、使えるところが、いくらでも有るように思えます。

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2015年2月21日 (土)

プレゼンテーションのスキル

最近のプレゼンテーション研修は、説明型でも、説得型でも、その目的を達成するゴールをイメージして、構成の仕方、見せ方、伝え方を学ぶようになっています。その中で気がついたことが2つあります。1つは、時間に合わせたスライドの枚数と、おのおの独立した話し方、伝え方のスキルの活かし方です。

まず、スライドの枚数ですが、研修における演習をみていると、ほとんどの人が、あれも言いたい、これも言いたいというので、説明内容を盛り込みしすぎているように思えます。確かに、相手にわかってもらいためには、内容の説明を具体的にしようと、スライドを多くする必要があるかもしれません。しかし、それは話し手にとっての考えです。

プレゼンテーションの目的が、相手が欲しい情報を伝え、相手にして欲しい行動を促すことにあるとしたら、「あれもこれも」入れるのではなく、絞り込んだ方が得策です。時間が限られていること、また相手の集中力が、そう長く続かないことを考えれば、スライド枚数は、必要最低限に抑えるべきだと思います。5分なら5枚が限度ではないでしょうか?

研修では、目線、声の出し方、立ち位置、質疑応答など、それぞれのスキルを教わり、それができるかどうか、演習で、成功体験を積み重ねていきますが、それは飽くまで、「説明のためのスキルの習得」と理解していました。それが、「相手の行動を促すため」のものとなると、「説明のため」ではなく、「納得してもらうため」のスキルなのです。

たとえば、アイコンタクト(視線)の演習も、やれ、順番に人の目を見る、ときどき長く見る、などの練習をしますが、本当に「相手の行動を促す」というのなら、そんな上辺だけの所作では、迫力も訴求力も生まれません。どうしても、このことを皆にわかってほしい、行動を変えて欲しい、というのなら、話の必死さがあってこそ、相手の心を動かすことになるのだと思います。

いままで、プレゼンテーション研修は、いかに上手に見せるか、話すか、でした。それが、最近では、いかに相手の行動を促すか、に変わってきました。なのに、講師の方も含め、伝授するスキルは、昔のままで、説明型から脱却していません。スライドをつくるマーケティング部署も、相変わらず、説明型です。これでは受講生は可愛そうです。

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2015年2月14日 (土)

ICTの活用と教育

今の世の中、スマートフォンやタブレットがどんどん普及してきて、学校の授業も少し様相が変わって来ています。理科や社会の授業に使うデジタル図鑑など、ICTを活用する教育が増える程度なら、まだいいのですが、いままでのように「授業」のあとに「宿題」があるのではなく、事前に「予習」、学校で「授業」という流れが、増えつつあります。

これは、「反転授業」という形態ですが、反転授業そのものは、2010年頃から欧米で注目を集めていましたが、その普及を促したのは、多数のオープン教材(カーン・アカデミーなど)がネット上で提供されたことと、教室や学校でネット回線が整備され、安価な情報端末が入手できるようになったことによります。

我が国でも、この反転授業は、佐賀県武雄市の小中学生への取り組みがテレビ等マスコミで話題になりましたが、大阪市が、小学3年生以上の小中学生に、1人1台のタブレット(10数万台)を配布する構想を打ち出したのに合わせて、政府でも2020年度までに、全国すべての小中学校でタブレットを1人1台配備する計画を打ち出しました。

今後、電子教材の導入やグラウド活動を進めることで学習のあり方が大きく変わる可能性があります。野村総合研究所によりますと、電子黒板、電子教科書、電子図鑑など、ICTを使った教育ビジネスの市場規模は、2012年に730億円だったものが、2020年には、4.4倍の3222億円に拡大すると推定されています。

ICTで先行する米シリコンバレーでは、すべての公立学校で、NPO(前述のカーン・アカデミーなど)が無料配信する数学や理科などの10分程度のビデオ授業を導入。米教育団体(NAFSA/JAFSA)幹部の話では、「いまや学校の役割はTeach(教え込む)」からCoach(学び導く)へ変わりつつある」とのこと。

10年後には、「学校で、この反転研修が主流になる」といわれていますが、そのとき、私たちの研修のやり方は、いまのままでよいのでしょうか?

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2015年2月 7日 (土)

教えて考えさせる

近頃、インターネットやスマホの普及で、答えを求めることが安易にできることから、若い人は、物事をあまり考えなくなったと、よく言われます。しかし、私たちの教育現場で、果たして、「考える」ことを盛り込んだ研修内容を心がけているかと問われれば、すべてがすべて、そうであるとは答えられません。ましてや時間的な制約がある中では、ほとんどできていません。

なぜかというと、ほとんどの研修が、1日コースであれ、2日コースであれ、各回で完結する内容になっていて、そのなかで、多くの知識を詰め込み、それらを理解するのに、時間を掛けて、演習問題に取り組んでもらうからです。もちろん、業務に活かすために、演習課題はできるだけ業務に合わせたものにしていますが、それはあくまでケースに過ぎません。

いま、一部の学校で、「教えて考えさせる授業」が行われていると聞きます。「教えて考えさせる授業」は、教師からの説明、理解確認、理解深化、自己評価の4つの段階を踏まえて授業を構成することがその基本で、2001年に、東京大学の市川伸一先生が提唱されたものです。最近では、学校、自治体、民間教育団体などでテーマにするところが増えています。

「学力の低い子どもでも、基礎的な知識・技能を身につけて高度な課題解決に参加できること」、「学力が高い子や先取り学習している子どもでも達成感・充実感が味わえること」をめざしているとのこと。最近では、意気に感じた先生対象に、「教えて考えさせる授業」セミナー(略称:OKセミナー)が開催されています。また、同タイトルの出版物も発行されています。

学力差の大きな現実の学校で、なぜそのようなことが可能になるのか、たぶん、教師の先生の、ていねいな説明と、生徒との理解確認で、基礎知識の共有をはかり、さらに一歩すすめて、深堀した課題に向けて、問題解決や討論を促しているのだと思います。私たちも、この方式を研修の中で、より多く、取り入れていきたいと思います。

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