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2015年1月31日 (土)

人材と人物

「人材」とは、「仕事など特定の分野で処理能力に優れた役に立つ人」とういのが一般的な解釈です。人材関連のビジネス書やコラムを見ていると、仕事に対する取り組み方で、実績と将来性とをマトリックスにして、「人材」「人罪」「人在」「人財」の4分類が登場してきますが、これらは、いかに得意分野で活躍したか、実務能力を活かして働いたかで見た人材です。

企業の人材募集のページに、よく出てくるものに「わが社の求める人物像」というのがあります。たとえば、「物事をよく看る姿勢がある人」「何事にも問題意識を持って臨む人材」「どんな知識でも学ぼうとする意識の高い人」などで、これらは、「人物像」というのではなく、「何ができるか」というスキルを重視した「人材像」を表現したものと理解しています。

一方、「人物」となると、「人材」よりも「全人格的に評価される人」となり、単に「人柄」の意味にも使われますが、「人物を確かめたい」などのようにも使われます。「今の政界に人物がいない」とか、「なかなかの人物だ」という場合のように、その人の生きる姿勢そのものです。「この人から頼まれたら、やらざるを得ない」と思わせる、これこそ「人物」のなのでしょう。

仕事のできる「人材」は、どの企業にも、沢山います。ですが、集められた人材に活躍の場所を与えられる優秀な指導者となると、そう多くありません。人材たちを「その気」にさせ、仕事や活動に没頭させるのがリーダーの役割といわれるなら、余程の器量というものがないと、その役割を果たすことは出来ません。

それにはまず、無私の精神に基づく高い志を持たなけれなりません。そして、高い理想を掲げ、情熱を持って、その実現に向けて行動を起こす指導者が、いわゆる「人物」だというのが定説です。明治の初期に活躍した、西郷隆盛や出光佐三、渋沢栄一を「人物」としてあげられる理由も、そこにあるのだと思います。

組織の中では何かと、スキルだ、能力だと「人材」の側面に目が行きがちに感じます。もちろん、役に立つ人材であるために、日々の切磋琢磨も大切ですが、と同時に、部分的なことだけでなく、生き様が反映される「人物」という点でも、評価をしていきたいです。それには「人材より人物」というのではなく、「人材にして人物」を見出すことに注視していきたいです。

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