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2014年9月27日 (土)

他人事(ひとごと)

近年「ひとごと」に加えて「たにんごと」という読みで使われることも多く、むしろ最近では一般に後者のほうを耳にすることが多いようです。しかし、「自分には関係ないこと」「自分には利害関係のない他人(たにん)のこと」などを意味する場合の伝統的な言葉は「人事(ひとごと)」とされ、多くの国語辞書が【ひとごと】「人事」を採っています。

もともと「他人(たにん)のこと」を意味する言葉には「ひとごと」という言い方しかなく、この語に戦前の辞書は「人事」という漢字を主にあてていました。ところが「人事」は「じんじ」と区別できないので「他人事」という書き方が支持されるようになり、これを誤って読んだものが「たにんごと」なのでしょう。ここでは、その読み方を云々するのではなく、「他人事」から脱却して、「他人の問題を自分のことのように考える」ことの大切さをお話したいのです。

「孟子」に、「人皆、人に忍びざるの心有り。人に忍びざるの政(まつりごと)を行なはば、天下を治ること、之を掌上に運らす可し。」(そういう政治ができれば、天下を治めることなど、掌のうえで玉をころがすくらい簡単なことだ。)があります。このことは、「政治を難しくしてしまっている原因は、為政者が社会の現状を他人事のように考えていることにある」とも読めます。

企業における場合も同じです。当事者意識のない人をよく見かけます。頼んでいた結果を訊ねても、「誰それにいっておいた。」というだけで、でまるで「他人事」です。リーダーたるものは、つねに当事者意識を持って事に当たるべきで、「それは、私の問題ではない」とか、「上申したが、反対されたので、やめた。」では、部下はたまったものではありません。

いま話題になっている「戦略人事(事業に貢献する人事)」の人選びも、ジャック・ウェルチがいうように、仕事にスピードがあり、自発的行動がとれ、コミットメントができる人物が求められます。日頃から、一見関係のない仕事を頼まれても、「それは、私の仕事ではない。」と頑なに断るのではなく、「それも私の仕事です。」と基本的にすべてを受ける姿勢を持ち続けたいものです。

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2014年9月20日 (土)

バーチャルリアリティ

バーチャルリアリティ(Virtual Reality:VR)とは、コンピュータグラフィックスなどコンピュータ上で作られた世界で、実際の感覚を通して体感する技術およびその世界のことをいいますが、とくに現代は、「バーチャルリアリティの時代」と言われるほど、「現実に見たり聞いたり経験したことがない物や現象を理解した気になる」ことが多くなっています。

最近では、スマホ(スマートフォン)は、若い人の携帯必須アイテムですが、その使われ方を見ていると、ゲームやネット検索に夢中になっている人が多く、電車の乗り降りや歩行中の事故が増えている状況です。あれこれ考えることなく、答えが一発回答してくれることも、大きなメリットには違いないのですが、「理解した気になる」ツールとも言えます。

私たちの研修においても、「学習の4段階」として、よく言われることに、「知る」「わかる」「できる」「やる」に違いあることで、成長には段階があり、成長には時間がかかることを示しています。何ができていないのか、何が大切か、が理解できていない(わからない)状態から、研修では(気づきがあって)、何が大切で、どうすればいいか理解できた(わかる)状態に、持って行こうとします。

ただ、この「わかる」という状態と、「できる」という状態には、大きな開きがあって、無意識にできるまで、粘り強くやり続ける「やってみる」という状態があって初めて実際に成果が出せる「できる」という状態に辿りつくのだと思います。成功体験ができたら、それを習慣化することで、はじめて成果が出せるのではないでしょうか?

世の中では、「わかったつもり」でいても、実際は「わかっていなかった」ことが多々あります。朝の電車の中で、若い人たちがスマホで、ニュースの検索をしている光景をよく見かけます。上辺だけの知識で、世の中の動きをわかったつもりでおられるのかも知れませんが、物事の本櫃を捉えることなく、「バーチャルリアリティ」で日々をおくられているように思えて仕方ありません。

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2014年9月 6日 (土)

ワークの時間

研修の中での演習で、受講生は与えられた時間内に、その作業を終えることが求められますが、置かれた状況によっては難しい場面があります。ちなみに、個人ワークの場合、自分だけで時間をコントロールすればよいのですから、比較的やりやすいのですが、グループワークとなると、他人の時間まで気を配る必要が生じます。

また、プレゼンテーション研修での発表の場合は、聴衆を意識しながら、実践するのですが、相手の反応を見ながらですので、余分な要素を含んでいます。たとえば、発表の時間が5分与えられているとしたら、本番前に練習を積み重ね、5分で納めるよう努めたとしても、実際は、5分で終わらない人や、逆に1分もあます人が出てきます。

卑近な例で、研修スタート時のグループワークで、一人1分の自己紹介があるとします。それぞれタイマーで各自1分ごとセットされているのですが、1分の時間を使い切る人、時間をあます人、人それぞれです。これは、練習なしのぶっつけ本番ですので、日頃の、その人の話し方、訓練の仕方が、手に取るように分かります。

たかが自己紹介であっても、タイマーが1分経たないとベルが鳴りませんが、余った時間を次の人に渡すのではなく、使い切るという約束です。もちろん、1分を超えた場合は、そのベルが鳴ると、その時点で終了です。1分持たない人は、日頃、言葉足らずの傾向があり、1分で終わらない人は、相手かまわず、自分の好きなところから話し始める結果だといわれています。

ここで大切なことは、講師の先生の目配りです。漫然とグループワークをさせるのではなく、各グループにあって、時間の余った人は、なぜ余ったのか、逆に時間内に収められなった人も、なぜ、超えてしまったのか、それおれに気づいてもらうよう、指導していただきたいです。プレゼンテーションの5分以内の発表時間についても同じことが云えます。

多少は時間を超えてでも、自分の伝えたいことを言い切ろうとするのは、一見、熱意を感じはしますが、果たして、聞いている相手はどう思うのかを、頭に置いてもらいたいです。時間内に終わることで、その内容が、相手の納得を得て、何らかの行動を起こしたいというなら、質問の時間を設けることで、制限時間は、いくらでも延長してもらえることをわかってほしいです。

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