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2014年8月23日 (土)

インタビュー力

インタビュー力というと、イコール、聞き方(聴き方)や質問力(訊ね方)として片づけられることが多いのですが、インタビューというのは、相手から考えや要望を引き出すコミュニケーション・スキルで、いわば、その「聴き方」スキルと「訊ね方」スキルを組み合わせて行うのもので、単なる傾聴力や質問力といったスキルだけでは、全うできない、別次元のスキルです。

たとえば、インタビューの時点では、こちらが知りたい考えや要望が、相手の頭の中で、すべて明確になっているとは限りません。これら明確になっている(顕在化している)考えや要望だけでなく、相手が気づいていない(潜在的な)考えや要望を含めて聞き出す必要があります。ですから、相手の話を聞くだけでは不十分なのです。

テレビなど、インタビューを担当されるアナウンサーの方の中にも、せっかく各界の著名人の方から話を伺えるチャンスなのに、インタビューされている方の本心を引き出せていない方も見受けられます。それは、インタビューのストーリーがあらかじめ決められているのでしょうか、必要な部分だけを聞く、しかも限定質問が多いのが特徴です。これでは、聴衆者が知りたい情報まで、広げようがありまません。

ビジネスにおいても、自分は「傾聴力や質問力に長けているから、相手の考えや要望を聞き出せるのは得意だ」と、勘違いされている方も多いようです。自分の言いたいことだけ話したり、自分のストーリーに合わせた質問をするのではなく、柔軟な対話力で相手の反応にあわせ、掘り下げた会話をするために、瞬時に考えて発するインタビュー力が求められるのです。

最近の若い人を見ていると、どうも、この「インタビュー力」が弱いように思います。現に医薬業界でも、MR(医薬情報提供者)さんの中途採用は、必ずしも、医薬業界出身でなく、むしろ異業種からの転職組が多いと聞きいています。自社の製品やサービスを技術的に説明する能力よりも、相手の心の中に入っていける、本音を聴き出すことができる「インタビュー力」が求められている証しかもしれません。

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