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2014年6月 7日 (土)

反転授業2

最近、「反転授業」と呼ばれる授業形態が話題となっています。反転授業とは、前にも書きましたが、「これまで学校の授業で教えてきた、基礎的な内容を家で学び、家で取り組んでいた応用課題を学校で学ぶ」という、授業と宿題の役割を「反転」させたやり方です。このような授業形態のアイデア自体は2000年頃から提案されていて、生徒が自宅でマルチメディア教材を使って学び、教室でグループ学習を行うような教育実践が行われてきました。

反転授業そのものは、2010年頃から欧米で注目を集めてきましたが、この普及を促したのは、オープン教材(カーン・アカデミーなど)がネット上で提供されたことと、教室や学校でネット回線が整備され、安価な情報端末が普及してきたことによります。わが国でも大学や高校で個人の先生が取り組んで来られていますが、佐賀県武雄市の小学生、中学生への取り組みが、いまテレビ等で話題になっているのは、自治体単位で導入するのが初めてだからです。

反転授業に是非については、尾木ママ(教育評論家、尾木直樹さん)など、いろんな方が意見を出しています。だた、誤解しないようにしたいのは、すべての授業を反転にするわけではなく、武雄市の場合は、①5月から、市内全11小学校で、反転授業を実施、②対象学年は3年~6年の算数と理科、動画は5~10分、③各単元から2~3コマを反転学習として実施する、というもので、イメージとしては、各科目、週1回、ですから両科目で月に8回くらいでしょうか。

反転授業のメリットとして、①生徒の知識習得の効果があがり、学習時間を実質的に増やせる、②教室で話し合い、教え合うことで、学んだ知識を使う機会を増やせる、③生徒の理解度を把握できることで、学習の速度を早めることができる、いうのが主なものですが、一方、課題として、①家庭での予習の時間を如何に割けるとか、家庭との連携ができるのか、②先生が実質かかわるような充実した事前学習のコンテンツが作れるか、③教員が想定外の子供たちの意見を取りまとめたり、引き出したりする対応ができるか、などです。

反転授業がいい、悪いという議論をするつもりはありませんが、反転授業をすることによって、IT(ICT)の力で子供たちがどんどん発言し、人によって意見の違いあることを知り、いろいろな物事を考える力がつけばいいことだと思います。ただ、先生がたは、いままでの「一斉授業で教え込む人」から、急に「生徒と一緒に考え、議論をリードする人」に変身できるのか、研修講師の先生がたを見ていて、本当の課題は、ここにあるような気がします。

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