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2014年3月29日 (土)

年下上司と年上部下

ここ数年、65歳までの定年延長とセットで役職定年制度を導入する企業が増えたこともあり、年上の部下を持つ管理職が多くなってきました。また、経済の成熟化やグローバル競争激化で、企業としては、限られたポストを、年齢に関係なく与え、組織の若返りを図ろうとするため、いまや、30代半ばの上司と40代の年上部下というケースも増えています。年上の部下は上司より人生経験を重ねてきた年長者、年の功による上下関係が成立しないのです。

「年齢なんて関係ない」と言い切れれば世話はないのですが、私たちが担当している新任管理職向けの研修でも、「年上の部下にどう接したらよいか」と聞かれることがよくあります。特に初めて持つ部下が年上の場合は、正直なところ、やりにくいようです。モチベーションは下がっていないか、職場に会社への不満を持ちこまないか、指示に従ってくれるだろうか、などです。

一方、年上の部下からすると、年下の上司に対して、自分の経験を否定するような言い方さえなければ、さほど、難しく考えていない方が多いようです。むしろ、変に気を使わず自然に接してほしいというのです。指示は遠慮気味でなく、明確に伝えてほしい、というのです。ただ、これまでの努力と軌跡を振り返るとき、プライドだけは持ち続けたいのは当たり前でしょう。
ですから、どちらかというと、年下上司の年上部下への接し方次第だと思います。変に気を遣うのではなく、人生の先輩として敬意を持って当たり、自分の不得手なことなど、素直に教えを乞う度量があれば、相手を認めることになり、相手のプライドも傷つけることもありません。管理職として指示する、注意するといった役割は、言い方さえ間違わなければ、果たせるはずです。

ところが、先輩にこのようなことは言えないとか、間違ったことをしても注意ができない、というなら、それは上司としての「役割的人格」を全うしていないのです。自分の優しさや厳しさといった個人的な性格でことに当たるなら、管理職になり切っていない、単なる「個人的人格」で仕事をしていることになります。これは、相手が年下であろうが、年上であろうが同じことで、割り切って役割に徹することが求められます。

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2014年3月22日 (土)

タワーゲーム2

このまえ、新聞紙やストローを使って、高さを競う「タワーゲーム」について書きましたが、その後、NLPプラクティショナーの先生から、しゃべり禁止の演習方法を教わりました。ゲームのやり方は、同じなのですが、制作に当たっては、一切、話をしないで、ジェスチャーだけで話し合い、みんなでタワーをつくるというものです。

話さなくてよいとなると、むしろ、口数が少ない人が、積極的に参加するようになるといいます。というのは、手振り身振りで意見を伝達することは、口数の多い人にとっても、まったく新しい表現方法となり、みんながゼロベースからのスタートですから、口数の少ない人にとっても、議論に参加しやすい環境となります。

通常、話し合いで決めるとなると、声の大きい人や、話慣れている人が、まとめ役になってしまいがちです。もちろん、チームワークですから、誰かが音頭をとってくれる必要があるのですが、全員に意見を言わせてまとめるようなことはしません。まして、限られた時間で、ゴールを目指すわけですから、意見の出ない人は、置いてきぼりになるのは当然です。

シェクスピアの名台詞に、「人間は感情の動物である」というのがありますが、人間は、一つの言葉で、ケンカしたり、泣かされたり、恨んだりします。心理学的にも、人は、「事実でなく、相手の言葉に反応する」動物らしく、言われた言葉が、脳に、印象深く、刻みこまれるのです。ですから、ワークで、特定な人が言った言葉に左右されがちになります。言葉というのは、功罪あわせもつものかもしれません。

ゲームが終わってから「振り返り」の時間で、言葉に出して意見をいう場合と、そうでないジェスチャーだけの場合との違いで、「気づき」を話し合うのですが、そのことに気づいてもらえれば、それこそ、「チームワークの大切さ」を、身をもって考えるようになり、偏った意見で、事を行うのではなく、全員が意見を出し合うことの大切さを感じてもらえるのではないでしょうか。

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2014年3月15日 (土)

ながら・スマホ

私たちの生活の中にスマートフォン(スマホ)が浸透するにつれ、「他のことをしながら・スマホをする」機会も増えてきます。街で歩いている時や電車に乗っている時など、場合によってはその「ながら・スマホ」が周囲に迷惑をかけてしまうこともあります。操作画面に集中して周囲の状況が見え難くなり、人や物とぶつかったり、階段でころんだりします。特に歩きながらスマホを操作する「歩き・スマホ」が問題になっています。

この「歩きスマホ」は、多くの人が行きかう道路や階段などでウェブページを検索したり、必要に応じて操作を歩きながら行うことですが、特にFacebookやツイッターなどSNSを絶えずやる人が増え、更新される情報を「歩行中も見たい」と思うことから、周囲への注意が散漫になるようです。そのため、携帯電話各社とも、ホームページやテレビ・ラジオなどでマナーの啓発活動を進めていますが、効果はいまひとつのようです。

最近では、新しい対策として、歩き・スマホ中だと感知すると、強制的に動作が停止する無料提供のアプリがあります。このアプリは、電話をかけながら歩いているときは起動せず、歩きながらスマホ機能を使うと、揺れなどの動きに反応して、アプリが起動し、画面に「危険です、歩きスマホ」という警告が表示され、操作できなくなるとのこと。

問題は、歩き・スマホだけではありません。学校の先生に聞いたのですが、授業参観のとき、授業中に親は写真をカチャカチャさせて撮るだけで、自分の子供の受講ぶりはそっちのけ。授業時間は1時間も無いのに、クラスの様子を観察するわけでもなく、ずっと、スマホいじっている親が多くて、何をしに来ているのか、理解に苦しむといっていました。

電車でよく見かける親子連れの風景ですが、居眠りの父親の横で、赤ちゃんがむずかっているのに、その子を抱いた母親はスマホの夢中。ゲームに興じているのでしょうか、授業参観の親の態度同様、「スマホありき」で、これでは「ながら・スマホ」というより、「スマホ・ながら」です。これに対しては、歩き・スマホの防止アプリのように、対策のソフトはないのでしょうか?

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2014年3月 8日 (土)

サービス満点のオーケストラ

オーケストラといってもジャズ・オーケストラの話です。この週末に、上野の東京文化会館に「マンハッタン・ジャズ・オーケストラ(MJO)」の演奏を聴きに行ってきました。毎年のように来日するMJOの人気の秘密は何だろうと思い、S席を奮発して、多くのジャズファンに紛れて鑑賞してきました。

このオーケストラの編成は、オーソドックスなビッグバンドの編成と異なり、4トランペット、4トロンボーン、2サックス、2フレンチホルン、ベース・クラリネット、チューバ、ピアノ、ベースから成り、ギル・エバンス・オーケストラに似ています。リーダーのデビッド・マシューズは、天才アレンジャーといわれ、ローリング・ストーンズやマイルス・デービスなど、往年の名曲のアレンジを手掛けてきました。

通常、ビッグバンドでは、指揮者の代わりにドラムやコンサートマスターがリズムを合わせることが多いのですが、それ以上にメンバー同士の息の合ったチームワークが重要視されます。彼らの場合は、リーダーのデビッド・マシューズがMCとピアノを少し担当していました。彼のMCは秀逸で、驚いたことに、ほとんどの説明が日本語で、サービス精神旺盛です。

彼自身の説明では「郷に入れば郷に従え」で、マンハッタンで3年間、ベルリッツに通って日本語を勉強したとのこと。それに、メンバーの紹介時や演奏の途中で、観客の拍手に合わせて、日本的なお辞儀を一人ひとりがするのです。逆に日本の演奏家たちが、欧米に行ったとき、彼らに真似て、手を振ったり、にこやかに拍手に応えられるでしょうか?

彼のバンドが、通常の編成と違うといいましたが、センスが冴えわたるアレンジとともに、どの曲にも、メンバー全員に出番を与えているのです。私たち企業などの組織のリーダーに求められるチーム作りに共通なものがあるように思いました。休憩を挟んで2時間の演奏中、自分が目立つことを避け、あくまでメンバーに視線が集まるようにしていたのです。

フィナーレでは、メンバーの一人のトランぺッターが客席に降り立ち、客席を回りながら、吹奏するサービスぶりに、観客は拍手喝采で、誰もが笑顔、笑顔でした。他の国に行っても「郷に入れば郷に従え」で同様のサービスをしていると、容易に想像できるほど、期待以上の演奏会でした。

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2014年3月 1日 (土)

タワーゲーム

チームビルディング研修等のワークに「新聞紙タワー」というゲームがあります。チームに分かれ、新聞紙を使ってタワーを作り、他のチームと高さを競うゲームです。通常、5人1グループになり、新聞紙(全紙見開きサイズ)を1人1枚配り、ノリやテープを使わず、計5枚の新聞紙だけを使ってできるだけ高いタワーを作ります。制限時間は約20分程度です。

新聞紙の代わりに、ストローを使う「ストロータワー」も趣旨は同様です。こちらは、ジュースを飲むときに使うストローを50本ぐらいとハサミを使い、自立させることを前提に、出来るだけ背の高いタワーをチーム対抗で作るゲームです。いずれも簡単そうなゲームですが、高さを出すために、頭をフルに使わなければ勝つことができない、知的遊びにふさわしいゲームです。中には2メートルにもなるタワーを自立させることもできます。

チームビルディングにおける「分業」や「意思決定」の視点からいうと、メンバー全員が同じ方向を向き、一人一人の協働意欲やモチベーションを高め、メンバー同士の相乗効果でパフォーマンスを向上することを短時間で体験しようとするものです。ただ、最近の若い人のタワーゲームの取り組み方をみていると、タワーの基礎づくりに時間をかけすぎる傾向があります。

というのは、新聞紙やストローでタワーを作るには、未経験のことですから、「やってみないと分からない」のに、新聞紙やストローを無駄にしないかなど、「失敗しないか」が先にきて、慎重になっているから「基礎づくり」に重点を置くわけです。まず、できるだけ高いタワーを作ってから、それを支える基礎をどうするか考えればいいと思うのですが、「ます、やってみる」という行動が伴わないのです。

もちろん、誰がリーダーシップをとるのか、引っ込み思案の人は、どのように参画するのか等、興味のあるところですが、若い人なりの発想に期待しても、結局は、時間切れで、肝心のタワーが完成しないで終わるチームが多い場合があります。できなくても「ああ、面白かった」で終わるようだと、チームビルディングのキモといった気づきは得られないのではないでしょうか?

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