« 2013年12月 | トップページ | 2014年2月 »

2014年1月25日 (土)

反転授業

昨今、タブレット(多機能携帯端末)の普及により、小中学校の一部で、デジタル教材の積極的な導入を図っているところがあります。これは、理科や社会の授業に使うデジタル図鑑など、ICT(情報通信技術)を活用した教育を行うもので、動画や音声で分かりやすく、学習意欲の向上や理解の促進につながると思われます。

一方、大学では、試験段階ながら、未来型授業といわれる「反転授業」が広がり始めています。「反転授業」というのは、現在大学で行われている授業のやり方が、通常、「教室で講義を受け、自宅で課題に取り組む」のに対して、これを「反転」して、前以って自宅でパソコンやタブレットを使い説明動画を見たうえで、学校で議論や実習をする、というやり方です。

もともと、この「反転授業」の取り組みは、「1日に数時間しかない教室での時間は貴重なので、新しい知識を学んだり、記憶したりすることではなく、知識を実際に自分の力で活用することに重点を置く」ために、アメリカで進められてきたもので、複数年にわたる「反転授業」の研究報告書では、かなりの成果を上げているといいます。

確かに、限られた授業時間に「応用的な活動」を導入すると、「基礎知識を習得する」時間が足りなくなりますので、「反転授業」なら、実質的な学習時間が増えることから、学校の授業時間内の講義時間を減らすことができ、授業中は、先生が生徒ひとり一人に対して、よりきめ細かい対応ができると思います。

今後、この「反転授業」を導入することに加速がかかり、10年後には、この方法が主流になるといわれていますが、私たちの研修方法も、単なる別メニューのEラーニングを用意するのではなく、「応用的な活動」を研修内容に取り込むために、当該研修に関連した「基礎知識」を事前課題として、受講生に付与することで、効果を高めたいものです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月18日 (土)

おもてなし2

今回、東京の五輪招致決定には「五輪招致請負人」とも称されるニック・バーレー氏とマーティン・ニューマン氏、二人の英国人コンサルタントの指導による影響が大きいとされています。この二人はそれぞれロビー活動やプレゼン方法を指導、特にニック・バーレー氏はロンドン五輪・リオデジャネイロ五輪の開催の立役者として実績は折り紙付き。バーレー氏はTwitterで「ロンドン、リオ、トウキョウ~ハットトリックが現実になった。」とつぶやきました。

一昨日、内幸町の日本記者クラブで、もう一人の指導者マーティ・ニューマン氏の記者会見があり、昨年のIOC総会のプレゼンで、流行語大賞にも選ばれた滝川クリステルさんの「お・も・て・な・し」の舞台裏を披露したという報道がありました。ニューマン氏はコミュニケーションの戦略立案のプロフェッショナルで、ロシアのプーチン首相へのコーチングにより、今年のソチ冬季オリンピック招致を成功させたことでも知られています。

プレゼンの最終原稿を書いたのはバーレー氏ですが、本番では、(1)日本人のプレゼンテーターに英語で話させる、(2)感情を込める、(3)1、2のジョークを交えるのもよし、(4)笑顔を見せる、を徹底したとのこと。トレーナーのニューマン氏によれば、「ホスピタリティ」を意味する日本語が、投票権をもつIOC委員の耳に残るように、「お・も・て・な・し」という言葉を「子供に教えるように音節ごとに分解し、身振りを添えることにし、2回繰り返した」とのこと。私たちのプレゼン研修と全く一緒ですが、徹底的にトレーニングされたのでしょう。

英国を始め欧米の多くの国では、幼い頃から自分の大切なものを教室に持参して、みんなの前で話す「ショー・アンド・テル(show-and-tell)」、日課としてのプレゼンテーション、役割を決めた上でのディベートなどに力を入れています。バーレー氏は「日本人の文化では<謙遜>はとても大切なことだが、それが逆に足かせとなって自分をうまくPRできなくなっている」といい、「日本人を<謙遜>の文化から解き放つことを何度も繰り返した」そうです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月 4日 (土)

グローバル人材

ここ最近、各企業とも、少子高齢化、成熟化した日本社会のなかで、海外での売上拡大を求められているからでしょうか、「グローバル人材の育成」が声高に叫ばれるようになってきました。語学にしても、楽天の英語公用語化であるとか、ほかにも様々な会社が昇進試験に英語力も問うようになってきました。

そもそも、企業が求める「グローバル人材」とは、いったいどんな人をいうのでしょうか?
一般的には「世界に通じる人材」ということでしょうが、具体的には「人種・国籍・民族性に関わらず、コミュニケーションがとれ、価値観を共有し、戦略をともに作り上げる力のある人」で、語学力・コミュニケーション能力・ネットワーク構築力が必要とのこと。

しかし、本音でいえば、「日本企業が、海外に進出するときに、その立ち上げから、運用まで実行できる人」で、実際に海外事業立ち上げ経験・実績×語学力(英語力+その現地の言葉)の両方を持ち合わせている人はなかなか見当たりません。特にグローバルリーダーともなれば、グローバルな「経験」を通じて育成するのが大前提で、研修が果たせる役割は10%だといわれています。

本来、各国ごとに精通している方を採用するのなら、現地の優秀な方をヘッドにしたほうが良いとは思うのですが、最初の立ち上げの部分は、やはり日本人が行うのが、まだまだ日本では多いのが実情でしょう。ただ、多国籍企業のように、国境を越えキャリア形成を志向する「覚悟を持った」留学生を受け入れる必要性は残ります。

いわゆるロバート・カッツの「管理職の要件」スキルを満たした国内マネージャーの中に、異文化を理解でき、国内外を問わず、どこに行っても現地の人と価値観を共有し、問題解決に当たれる人はいます。このような人はグローバルマネジャーとして得難い存在ですが、全体最適を求める日本企業の特徴が、個別最適を優先する海外で「覚悟をもった」グローバルリーダーになり得るのか、少し気がかりです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2013年12月 | トップページ | 2014年2月 »