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2013年11月30日 (土)

おもてなし

今回の東京五輪招致成功の決め手は、滝川クリステルさんの最終プレゼンにあったという見方が多いようです。話題になった「おもてなし」という言葉は、私たち日常ではあまり使わなかったはずでしたが、このところ商品やサービス関連の広告に、やたらと「おもてなし」という文字が登場するようになりました。

皆さんは、「おもてなし」という言葉の本当の意味をご存知でしょうか?「おもてなし」とは、「もてなし」に丁寧語の「お」をつけた言葉ですが、辞書によると、「もてなし」とは、「お客様に対する扱い」「お客様に出すご馳走」「人や物事に対する振る舞い方」「物事に対する取り計らい」とありますが、相手に気づかれようが気づかれまいが、これらにベストを尽くすことでしょうか?

よく「おもてなし」の実例として、京都の老舗旅館のことが引き合いに出されます。それは、お迎えからお見送りの作法であったり、好みに合わせた料理であったり、頼んだことに対する返答であったりします。すべて相手に対する心遣いで、女将さんから仲居さんまで全員が、見えないところで、一人ひとりのお客様に心配りしているからこそ、できることなのでしょう。

「おもてなし」の心は、千利休の茶道における「もてなしの教え(利休七則)」から学ぶこともできます。「相客に心せよ」など7つの教えから、「主人は万全を期して客人のために準備し、心地よい体験を演出する」という姿勢が感じられます。「その瞬間を、人生で一度の交会と思い、心をこめて、客人を迎える」という「一期一会」の思想こそ、「おもてなし」の源流ではないでしょうか?

滝川クリステルさんのスピーチに出てきた「おもてなし」の意味を語った文章をいま一度、紹介します。「・・・歓待、気前の良さ、無視無欲の深い意味合いをもった言葉です。それは私たちの先祖から受け継がれ現代の日本の超近代的な文化にまでしっかり根づいているものです。「おもてなし」の精神は、なぜ日本人がこれほど互いに思いやり、またお客さまたちにも同じようにその思いやりの精神で接しているのかを説明するものです。・・・」

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2013年11月23日 (土)

ワーク・モチベーション

モチベーション(motivation)という言葉は、いまや、スポーツ、ビジネス、カウンセリングの分野で多く用いられるようになりました。「新人はモチベーションが高い」とか「今日はモチベーションが上がらない」など、一般的には、動機の結果として現れる意欲(=仕事を頑張りたいという気持ち)を、ワーク・モチベーションと表現しているようです。

心理学では、この動機づけを、金銭的報酬や他人からの称賛などの「外発的誘因」と仕事の達成感や仕事自体の楽しみなどの「内発的誘因」とにわけて考えられています。つまり、報酬や称賛を目指して人ががんばる状態を「外発的モチベーション」といい、達成感や自己実現など、人が突き動かされる状態を「内発的モチベーション」というそうです。

新人の扱いに関して、OJTメンターの研修などで、職場指導者のメンターも、自分の仕事が忙しくて、そうそう時間を新人に割いてあげることができない場合、彼らの「内発的モチベーション」に頼らざるを得ないわけです。そのモチベーションが持続するのは、一般的に入社3ヶ月が限度と云われています。

確かにやる気満々で、何かにトライしようとしても、その達成ゴールがなかなか見えない場合は、やる気は自然消滅していきます。卑近な例で、英語の教材や、ダイエットのカリキュラムもおおむね3ヶ月、健康食品もお試し期間は、どれも3ヶ月になっているところを見ると、どうやら人間のモチベーション持続は、その程度らしいです。

ですから、新人に対して、日頃の声掛けはもちろん、仕事を通じて、報告を求めたり、連絡しあうことで、相談ごとを持ち掛けやすい環境を作っていく必要があります。それにも増して、自分自身がモチベーションを高めていない状態では、新人のモチベーションを上げることはできないのではないでしょうか?

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2013年11月16日 (土)

挨拶と返事

「こんにちは!」と云っても返事をしない人がいます。たとえば、研修が始まる前、教室入りした先生が、着席している受講生に、「おはようございます」と誰それとなく挨拶されているのに、ほとんどが返事をしないことがあります。誰もが自分に対し云っているのではないと思っているのでしょうか?

朝の出社時に、社員通用口に立つ守衛さんの場合も同じです。来る人来る人に「おはようございます!」と声をかけているのに、見ていると、ほとんどの人が「おはようございます」が返せない。まるで返事をすることが、まずいと思っているのか、守衛さんが勝手に声かけをしているだけだと見過ごしているのでしょうか?

一度、守衛さんに「返事がなくても平気なのですか?」と聞いたことがあります。答えは「返事を期待していません」と云われました。この警備会社では、社内外で「返事は期待しないで、自分から先に届く声で挨拶する」というのが、徹底されているとのこと。恥ずかしい気持ちになりました。

心理学の先生に聞いた話ですが、そもそも人が他人に挨拶をするのは、「自分の存在を相手に知らせる」という意味があり、「返事を期待するものではない」ようです。もっとも、挨拶することで「お互いの存在を認め合う」という目的があり、「お互いの安心感につながり、お互い気持ちよく仕事に入っていける」効果があるとのことでした。

思うに挨拶を返せない人は、自分に関わりの無い人に、心を開くことをしないでいたいのかも知れません。別にこの人に興味があるわけではないので、話しかける必要がないと思っているのでしょう。営業さんには、このような人はいないと思いますが、本社スタッフであっても、そういう人は例外であってほしいです。

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2013年11月 9日 (土)

謝罪の作法

日本経済新聞の「何でもランキング」で、「仕事上で誠意が伝わる謝罪の仕方」のランキングの発表がありました。これはインターネット調査によるもので、それぞれの順位の右の(数字)は複数回答での回答者数を示しています。

<クレームが発生したとき、最初にとる行動>
1位(820) すぐに出向いて謝る。 2位(560) 電話で謝り、直接出向く。
<お詫びに先様にお伺いする場合>
1位(842) 上司と一緒に。 2位(487)スーツなど派手でない服装で。
<お伺いしたときの接し方>
1位(898) まずは謝罪の言葉を。 2位(477) 相手の目をしっかり見て。
<許しを得るための話し方>
1位(696) 率直に非を認める。 2位(631) 部下や下請け業者のせいにしない。

ごく当たり前の答えなのですが、これがなかなかできていないことが多々あります。基本的に頭を下げたくない人がいるからでしょうか?電話でクレームを受けても、メールで事を済まそうとしたりします。また、事の重大さにもよりますが、上司に報告がスムーズにできている組織かどうか、が問われます。お詫び訪問の場合は、必ずしも上司が同道しなくても、上司=会社に伝わっていることが前提となります。

「すみません」とか「申し訳ありません」ということが、賠償に繋がると考える人がいます。それでは謝罪になりません。謝罪の言葉と、自社の非を認めることは別問題です。弁解がましい言い訳を聞くために、先様は会ってくれたのではありません。よく土下座をして謝る、といいますが、内容が伴わないジェスチャーだけでは、解決の糸口も見つかりません。

クレームの対応を担当任せになっている企業もありますが、それとて、自分ができる目いっぱいの範囲で誠意をもって対応することが謝罪の作法で、先様から「人としての器量」を問われているのです。そして、事が重大になればなるほど、「会社としての度量」が求められるのだと思います。

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