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2013年10月19日 (土)

漱石に学ぶ、若者の能力の引き出し方

夏目漱石といえば、「吾輩は猫である」「坊ちゃん」「虞美人草」「三四郎」「こころ」などの著書から、誰もが認める名だたる文豪で、近寄りがたいイメージがありますが、実際は、作家志望の学生たちの面倒見がよかったように、若者の能力の引き出し方に長けていて、とても気さくなキャラであったと云われています。

正岡子規と出会った帝国大学(現在の東京大学)の英文科を出て、松山で中学講師、熊本で高校講師を務めたあと、公費でイギリスへ留学、帰国後、後の東京帝国大学(現、東京大学)で英文学を講じる傍ら、「吾輩は猫である」を雑誌に発表、これが評判になり、「坊ちゃん」を書いたと云われています。

猫を擬人化したり、破天荒な先生を題材にした、視野の広い発想は、この経歴がなせることかも知れません。それに、教師という職業には疑問を感じていたようで、あの時代にすでに、「教師は必ずしも生徒より偉いわけではない」「誤ったことを教える場合もあり、それに生徒は抗弁すべき」「教師と生徒は対等である」といっていたそうです。

また、「教師は生徒に対し、鋭い観察をもって見守り、能力を引き出すべき」「教師は指導者でなく、理解者であれ」といったとされており、学生に対峙しても、自分ばかりが話すのではなく、聞いていることの方が多く、疑問を投げかけられた場合には、その個人に合った的確なアドバイスを与えていたというのです。

翻って、いまの講師と受講生の関係をみてみると、果たして、どれだけの講師の方が、受講生に対して、「鋭い観察をもって見守り、能力を引き出すべき」研修をしていただいているのか、考えてしまいます。ややもすると「教えてやっている」という感覚が前面に出て、決して「講師と受講生は対等である」とは云い切れないのでは、と思います。

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