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2012年7月28日 (土)

研修サービス市場

最近、矢野経済研究所が発表した「企業向け研修サービス市場に関する調査結果2012」では、市場規模はリーマンショック前の5,700億円(2007年度)をピークに、年々減少をたどり、昨年は4,520億円まで落ち込んだものの、今年(2012年度)は4,700億円と上昇機運にあり、来年(2013年)は4,900億円まで回復するとの予測値でした。

ただ、この調査は、「企業内向け研修」といっても、一般的なヒューマンスキル研修、ビジネス関連セミナーだけでなく、グラウドコンピューティングなどのIT技術研修、最近定着しつつある「eラーンニング」や内定者向けのDVD等による自己学習としての「通信教育」も含んでいるとのこと。

私たちの一般的なヒューマンスキルやビジネス関連セミナーについていえば、「グローバル」関連の研修、アセスメント関連のサービス、メンタルヘルス関連の研修、体験・実践型の研修、中小企業向けの「定額セミナー」が、昨年下期から好調で、今後の市場回復予想の下支えなっているようです。

私たちがおつき合いしている研修サービス事業者さんは、従来の定番商品に固執していて、回復どころか減少一方というところと、逆に、カスタマイズされた新人研修や管理職研修が堅調で、むしろ増加傾向にあるというところに分かれています。新人・若手向け研修の構成比が大きい事業者ほど、好調で仕事が増えているように思えます。

いま、多くの企業で新人の人材育成の難しさがクローズアップされています。限られた時間の中で、新入社員を迎える仕事・職場の環境を整え、「ゆとり教育世代」への理解をより深めることが求められています。弊社でも、いままで内製で行っていた新入社員トレーナー制度など、若手の外部講師を招聘して見直しています。

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2012年7月21日 (土)

いじめ問題

このところ毎日のように、いじめ問題が報道されています。滋賀県大津市の中学校のケースも、生徒へのアンケート結果の扱い、学校の先生の対応、校長の言い訳、それを指導する立場にある教育委員会のコメント、警察の遅まきながらの立ち入り調査など、どれをとっても、過去の経験が活かされていないのが現実です。

文部科学省が児童・生徒の問題に関する調査で用いるいじめの定義は「子どもが一定の人間関係のある者から、心理的・物理的攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」で、「いじめか否かの判断は、いじめられた子どもの立場に立って行うよう徹底させる」としています。

この定義を盾に、いじめ問題を対処されたら、被害者はたまったものでなく、浮かばれる要素がありません。2チャンネルでどんな激しい言葉を浴びても、教育委員会や学校側の会見では、「認識していません」「自殺との関連は認められません」など、期待した答えは返ってきません。

そもそも、学校には「いじめ問題」が発覚したら、どのように対処するか、といったマニュアルが存在しないのではないでしょうか?生徒間の一時の喧嘩なのか、いじめなのかの判断をするだけで、いったん事が起きれば、当然、後手に回る「応急処置」の対応に追われている様子が手に取るように分かります。

だから学校側は、事実を隠すような行動ばかりが目立ち、加害者と思われる生徒たちを、どのように見守るのか、どのタイミングで警察に届けるのか、おざなりになっています。先生は、生徒を教えることがプロであっても、いじめに対応することには、不慣れなのですから、いじめ問題は後を絶たないわけです。本来、このようなマニュアルは指導する立場の教育委員会で用意されるべきで、公立学校の経営責任者としての自覚がない、といわれても仕方ありません。

それにしても、いじめをなくすといった「加害者をなくす指導」はないのでしょうか?「いじめに対処できる学校」とか「カウンセリングコーナー」の存在は、よく耳にするのですが、いじめを起こす加害者にメスを入れない限り、このような痛ましい事件はなくならないのではないでしょうか?

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2012年7月 9日 (月)

メラビアンの法則

アメリカの心理学者アルバート・メラビアン1970年代初頭に報告した『メラビアンの法則』は、感情や態度について矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかという実験で、話の内容などの言語情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、見た目などの視覚情報が55%の割合であったという結果です。この割合から「7-38-55のルール」とも言われ、「言語情報=Verbal」「聴覚情報=Vocal」「視覚情報=Visual」の頭文字を取って「3Vの法則」ともいわれています。

 

メラビアンがこの実験で探りたかったことは「視覚」「聴覚」「言語」で矛盾した情報が与えられたときに、人はどれを優先して受け止め、話者の感情や態度を判断するのか、ということで、異なる内容の表情の顔写真と声色と言葉が情報として与えられたとき、いずれを元にして判断するかという単純な実験なのです。しかしこの実験結果は誤解され、一人歩きをしていて、現在も誤って引用されています。

このメラビアンの法則は、企業のビジネスマナー教育やセールストーク研修、プレゼンテーション実習などで説明されることが多いのですが、『話す内容そのものよりも、見た目・態度・口調・声の大きさのほうが効果的なコミュニケーションを実現するために重要である』という事までは意味しません。ちなみにメラビアン自身がこの実験結果を一般的なコミュニケーションに適用できないとしています。

 

なのに、プレゼンテーション研修をされる講師の先生の多くは、この「メラビアンの法則」を「コミュニケーションの3要素」として取り上げ、「言葉よりも話し方や態度が重要ですよ」と喜々として説明をされ、得意げに「5-38-55」の数字を答えさせたりします。出典をよく調べれば、汗顔の至りと気づかれることでしょう。


この前、「ふじやま学校の朝礼・終礼」という本(ワニ・ブックス)を読んでいたら、ノンバーバル(非言語)コミュニケーションのくだりで面白い表現がありました。曰く「言葉だけでは話の内容は7%としか伝わらない。声のトーンや抑揚があって38%伝わり、さらに表情や身振りが加わって、ようやく伝わる。これは『メラビアンの法則』とも呼ばれ、ノンバーバル・コミュニケーションの重要さを物語っています」!? 一人歩きも、ここまでくると逆らえません。

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2012年7月 2日 (月)

忍び寄るグレーサイド:エゴ

全世界で累計1500万部という驚異の売り上げを記録したビジネスパーソンのバイブル『7つの習慣』に待望の続編が登場。米国でベストセラーになった書籍「Business Think」の日本語版(ビジネス・シンク~仕事で成功する人の8つのルール)は日本経済新聞社から刊行されています。

 

たとえば、ルール1は「入り口でエゴをチェックせよ」というものですが、私たち人間のもつ「エゴ」は、入ってくる情報を自分の考えに合うように、自分が正しいとされるようにねじ曲げます。たとえば、皆さんがプレゼンテーションをなさるとき、聴き手に「伝えたいことを、伝わるように」を心がけてメッセージを送ります。

 

ところが、実際は、スライドに凝ったり、オーバーなアクションをしたりして、一方的にしゃべりまくり、「自分の優秀さをひけらかしたい」「自分を否定したくない、されたくない」「中心人物でありたい」「認められたい」「ほめられたい」といったグレーサイドのエゴが、あなたに忍び寄り、本来あるべき、真摯な気持ちから遠く離れたものになっているのではないでしょうか?

 

本当に優秀な人は、他人に自分の優秀さをひけらかさないものだといわれています。たとえば学校のテストなんかで、普段はテストの点を言わない人の答案を無理やり覗いたら、なんと98点だったという例です。この本によると「エゴの特効薬」として非常に重要なものは「謙虚さ」であり、これをもちつづけることで、「忍び寄るエゴ」に気づきが得られるといいます。

日本のフランクリン・コヴィー社の関係者によれば、いままでに日本において一番多く実施されている研修は「7つの習慣」といわれ、今回の「ビジネス・シンク」も2日間の研修プログラムがすでに組まれています。書籍「ビジネス・シンク」は、根底に「7つの習慣」の思考がしっかり息づいている素晴らしい本で、研修にご興味がおありなら、まずは一読をお勧めします。

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