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2011年4月18日 (月)

夏の節電対策

計画停電から始まった自主的な節電の呼び掛けは、公共機関の駅舎や民間の大型店舗など、あらゆるところで実行されているのが目につきます。デパートやスーパーマーケットなど一段と照明が落とされていたり、駅のエスカレーターが軒並み休止したりしています。東京駅など、大きな駅の構内照明も可能なかぎり絞り込まれていて、なんだかヨーロッパのセントラルステーション並みの明るさです。もっとも、外の明かりを取り入れることを前提としたヨーロッパの駅舎の構造に比べ、周りの外光を遮断した日本の駅舎のこれ以上の絞り込みは限界があるように思います。

節電の呼び掛け効果が功を奏したのか、計画停電も「原則実施」かた「原則として実施しない」に移行になったのは喜ばしいことではありますが、この夏の停電回避は綱渡りの状態には違いありません。東電管内の夏の電力不足は猛暑時で1500万KWとのことですが、最低1000万KWは需要を抑える必要があると言われています。ただ、需要削減を確実に見込めるのは、国の規制対象で、25%の削減目標を課す大口需要家だけです。契約電力500KW以上が大口需要家となり、通常のオフィスビルも含まれますが、500KW未満の小口需要家や一般家庭での15%~20%削減は実効性が不透明とされています。

考えることがあまり得意でないといわれる若手社員の代表として、いい機会ですので新入社員の皆さんにロジカルシンキング研修の中でしたが、この問題を考えてもらいました。「原発事故の影響で、クーラーなどを使う夏には、深刻な電力不足が予想されています。東電管内で、1000KWが不足すると想定されています。このままでは大規模な計画停電は避けられない見通しです。できるだけ産業活動を犠牲にしたくないとしたら、あなたなら、何をどう節電しますか?」という問題を提示しました。

さすが若手の代表で、情報収集のスピードと的確さは、想像以上に早く、最近のマスコミをにぎわしている「パチンコや自販機業界への自粛策を含め、化学工学会が試算した、電力需要を時間的・空間的にシフトさせることなどで、数百万世帯分に当たる1000万キロワットほどの不足分をカバーできると提言まで見事に捉えていました。ただ、こちらが期待していた解答、すなわち、記事になっていない新しい発想にやや乏しく、ちょっと寂しい気がしました。すべて欲しいものを与えられて育ってきた世代としては、自分の周りの環境、たとえばコンビニの深夜営業などについては全く無頓着でした。

彼らは、ひと昔前、デパートは週一で定休日があったこと、テレビやラジオの深夜放送がなかった時代があったこと、サマ―タイムが欧州並みに当り前のように毎年実施されていたことなど、知る由もないのかも知れません。与えられてきたことに慣れっこになっていて、云われてみてはじめて気がつくことなのでしょう。自販機がなくて平気ですか?というテレビのインタビューに「別に、なくても、我慢出来ます。」と平気でこたえる若者が印象的でした。わずか数カ月の期限を切っての節電とはいえ、「無くても差し支えない」電力消費は、工場などの産業活動とは分離して考えたいものです。

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