« 2010年10月 | トップページ | 2010年12月 »

2010年11月29日 (月)

日本には時間がない?

最近、うちの社員も外国人が多くなりました。いまや日本は経済大国の仲間入りをしていて、「外国にあって日本にないもの」は、ほとんどないと思っていたのですが、彼らに言わせると「日本には時間がない」といいます。彼らが不思議なのは、日本人はいつも「忙しい」「時間がない」といっていることです。なぜ、時間がないのでしょうか?

むかし読んだミヒャエル・エンデの「モモ」に出てくる「時間どろぼう」こと「灰色の男たち」がいっていたように「人生の最大の目的は、なんといっても成功すること、金持ちになること、有名になることにつきるのですから」と、思い込まされた人間は、たとえばお金に執着するようになると、お金という現実しか見えなくなり、充実した時間をすごすことの大切さがみえなくなったのでしょうか?

大人は時間の経つのが早いと感じるとよく言われます。その一方、子供は時間がゆっくり過ぎていきます。誰しもそういう経験があるわけですが、それは大人が、目標だけを頭に描き、瞬間、瞬間を「生きる」ことがないからです。子供たちは、驚きや新鮮な目で物事を見たり感じたりして瞬間をまさに生きています。

厚生労働省の調査でも、サラリーマンが昨年取得した年次有給休暇は、半分以下で、欧米の100%が当たり前と大きな違いがあります。よく比較される、欧米人と日本人の働き方の違いは、公私のけじめをはっきりつけるかどうかですが、日本人は勤勉であり、いまだに会社にたいする忠誠心をもって仕事に臨んでいる人が多い現状です。

ならばミヒャエル・エンデの母国ドイツと比べてはどうでしょうか?アメリカと違い、ドイツ人は日本人と同様、勤勉ですし、技術力を持っています。なのに、日本人のように就業時間が終わればだれ一人、会社で残業している人を見かけないのです。日本人は「長時間仕事をすることで自分の幸せを放棄している」のかも知れません。

モモが知ったように「人間らしい生き方をするための時間は本来の持ち主だけが、その目的のために使えるのだ」ということを、「忙しい」「時間がない」という前に、自戒の念を込めて、いまいちど考え直したいです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年11月22日 (月)

読書する子、しない子

読書の秋なのでしょうか、最近は電車の中で本を読んでいる人が増えたように思います。読書することの楽しさがわかった人は、読書の習慣が付き、あらゆる機会を見つけては、読みふけっています。なにも大人に限らず、塾帰りの幼い小学生などが、電車の中で本を開いている光景に出合うこともしばしばです。

今年の中ごろでしたか、東京都教育委員会が実施した、小4と中1を対象とした「学習に関する意識調査」と正答率の関係では、読書の習慣のある子と読まない子では、10ポイント以上の差がありました。具体的には、「毎日どれくらい読書をするか」について尋ねたところ、1~2時間読書をする子は読書しない子に比べて、正答率が国語で13ポイント、算数で15ポイント高かったとのこと。

都教委は「毎日読書をすることの大切さが裏付けられた。家でも学校でも読書の習慣をつけられるように啓発したい。」としていますが、いきなり「読書しなさい!」といっても習慣がつくわけではありません。冒頭に書きました塾帰りの幼い小学生のように、小さいころから読書の習慣がついていれば別ですが、まずは読書の楽しさを分からせる工夫が必要ではないでしょうか?

誰しも遊ぶことは楽しいことです。学ぶことも「楽しさ」が分かれば、自ずから進んで、読書でも習慣化するようになると思います。研修も同じことで、楽しく学べる研修は、効果が高いといわれています。もっとも、研修の狙いと離れたところでのゲームやクイズのオンパレードでは困りますが、導入部のつかみで、「これは楽しくなりそうだ。」と思わせてくれる先生の講義は、受講する価値が高いようです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年11月15日 (月)

子どものための研修

企業で行われている数ある研修の中で、プログラム単位ではフランクリン・コビーの「7つの習慣」が一番多いとされています。もともと書籍としてのベストセラーだったものを研修プログラムに取り入れられたのですから当然といえば当然なのですが、皆さんの中にも「7つの習慣」の研修をお受けになった方は多いと思います。

その「7つの習慣」が、学習塾・学校向け教育プログラムとして、日本の小中学生が理解しやすく、日常生活の中で習慣化できるように、子どもを対象として実施されているのをご存じだったでしょうか?そのねらいは単なる学力向上だけでなく、一人の人間として様々なシーンにおいて対処していくことにあると思います。最近では、「7つの習慣」の絵本まで登場するようになり、幼児教育の分野まで広がっているようです。

これに関連したことですが、先日、日本・精神技術研究所の「ビジネス・アサーション・トレーニング」を受講させていただいたとき、セミナールームで同様の書籍を発見しました。「子どものためのアサーション(自己表現)グループワーク」がそれなのですが、「7つの習慣」の「主体性」「相互尊重」「他者理解」に通じるものがあります。

アサーション・トレーニングは、大人向けの研修プログラムだと、ばかり思っていたのですが、学校でも「子どもの人権を考える上で、また、不登校やいじめなどの問題を解決する上で、アサーションという自他尊重の関わり・あり方は、今、子どもたちに不可欠な援助法」なのかも知れません。

さらに興味があるのは、この本のなかにある「グループワーク」のねらいや進め方です。子どもに共感をもたせ、一緒に学べるように懇切丁寧なワークになっています。企業での研修もそうなのですが、難しいことを如何に易しく説明できる先生が求められますが、子どもにも理解できるように説明できなければ、一流とはいえないと思います。少なくてもアサーション・トレーニングをされる先生方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年11月 8日 (月)

新卒3年目フォロー研修

私たちの場合、新入社員は1年目の終りに「2年目フォロー」として、コミュニケーション研修を実施、3年目を迎えるに当って「3年目フォロー研修」を行なっています。弊社では、新卒社員は、3年までみることになっていますので、
研修としてはこれが最後になります。

いままでは、この2年間のおさらいとして、目標設定の大切さ、目標達成の仕方を切る口に「ヤル気」を高める研修を外部講師の先生にお願いしていました。長年ご担当いただいていて、まったく同じ内容で、この数年つづけていました。年々、先生と受講生の年齢差が開くのは当然なのですが、最近の若手との価値観が少しづれを生じてきているように思えるようになり、今年から講師の先生を変えることにしました。

「3年目フォロー」ですから、内容としては、いままでの振り返りと、これから自分の部署にあって、どのように目標を定めていくか、そしてモチベーションをもって、いかに具現化していくか、ということであり、いままでと何らかわってはいません。ただ、違うのは、受講生に対して「教える」という講師目線でなく、受講生が自主的に「学ぶ」姿勢を作りだせる受講生目線にあるようです。

最近の若手は、どちらかというと、自分の成長に役立つと思えば聞く耳を持ちますが、そうでないと、極端に集中力を欠いた受講態度になります。どんなに偉い先生が、素晴らしい内容の研修をされていても、少しでも先生の表現が、年よりじみたものがあると、「おれたちの世代と違う価値観の持ち主」と決めてかかるようです。

当然、若い先生を希望するのですが、30代の先生となると、こちらも心配で、研修コーディネータの方に「若いけれど大丈夫ですか」と問うと、そういうことを言われること自体「昭和的価値観」なのですよ、といわれました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年11月 1日 (月)

価値観のちがい

若手を集めた研修では、どうも年配の講師の先生と相性がよくありません。モチベーションの研修などではそれが顕著に現れます。たとえば自己実現のためにマインドセットをして、モチベーションを高めるといった場合、若者の中には、人生における目標設定のところで、従来の生き方と違ったスタンスをもつ人が増えているからです。

年配の講師の先生は、どちらかというと昭和の時代から続く風習や決まりごとや働き方のイメージしか持たない方が多く、今の時代の若者の価値観が変わってきていているのを認識されていても、それを受け入れようとされないからです。ですから、どんな立派な講義をしていただいても、価値観の違った相手には受け入れられないことがあるのです。

城繁幸さんの「3年で辞めた若者はどこへ行ったのか」に列記されている20項目の「昭和的価値観」にとらわれている人の例は極端なのかも知れませんが、「平成的価値観」としてとらえられる「多様化した若者の価値観」を無視しての講義では難しくなってきています。

たとえば、自己実現のためには、夢を見つけ、夢を育み、志をライフミッションにすればよいのですが、「昭和的価値観」の人に通じる「お金持ちになりたいでしょう」「会社で出世がしたいでしょう」という問いかけでは、「平成的価値観」の人には通じません。

もちろん年配の先生の中には「平成的価値観」を理解したうえで講義される方もおられますし、逆に若者の中にも「昭和的価値観」から抜け出せない人もいます。ただ、時代は本当に変わりあり、多様性がキーワードの「平成的な生き方」をもっと実感してほしいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2010年10月 | トップページ | 2010年12月 »