« 2010年6月 | トップページ | 2010年8月 »

2010年7月26日 (月)

ビジネス版アサーション

先週末、日本・精神技術研究所(日精研)さんが主催された「ビジネス版」アサーション・トレーニングの説明会に行ってきました。コミュニケーション・スキルの研修として、私たちの会社では、2年目社員を対象に、日精研さんからではないのですが、外部の講師を招聘して、「アサーション・トレーニング」を実施しています。

説明会では、平木典子先生の講演と、森川早苗先生のワークショップがありましたが、主催者の説明では、1982年に「アサーション<自己表現>トレーニング」を開講、当初は、ビジネスというより、専業主婦などの一般女性が対象だったようです。それが、2000年以降、社会環境の変化とともに、受講生の構成に変化があり、ビジネス版の開発を行なってきたとのことです。

この説明会に私が期待したのは、どこまで、アサーションの基本を、ビジネスに置き換えてくれるのか、ということでしたが、プログラムの内容については、従来版に「積極的な傾聴」と「感情の取り扱い」を加えたというだけで、詳しくは知らされませんでした。たぶん、日精研さんでは、従来版であっても、具体例は、すべてビジネス版になっているのだと理解しています。

アサーション・トレーニングの難しさは、教材に使われる例題が「ノン・アサーティブ」「攻撃的」「アサーティブ」のいずれかかのパターンに分類されるというより、その場の状況や、表現の仕方、相手の受容性の差異により、どのパターンにもなりうるということです。もともと「言いたいことが言えない人」は、考えれば考えるほど、迷路に入り込むような気がします。

大事なことは、コミュニケーションの難しさを痛感したとき、「アサーションの基本」に立ち返り、「率直に、正直に自分の気持ち・考えを伝える」ことができるか、ということだと思います。私たち研修では、アサーションが「自他尊重」である以上、すでに、「自=話す」「他=聴く」で、積極的傾聴や、感情表現の多様性など、取り入れてはいますが、「迷ったら、原理原則に立ち戻る」ことを奨めています。

この「ビジネス版アサーション・トレーニング」は、10月からオープンコースが開催されるようですので、アサーション・トレーニングの本家(日精研)さんが、どのような内容で公開されるのか、楽しみにしています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年7月12日 (月)

ノブレス・オブリージュ

懇意にしているコンサルタントの小林万寿夫さんが、ある会社の機関紙に掲載された「率先垂範のリーダー群像」の中に「ノブレス・オブリージュ」を引き合いにリーダーのあり方を述べられていました。

もともと「ノブレス・オブリージュ」はフランス語のnoblesse oblige (貴族の義務、高貴なる義務)のことで、英語では「ノーブル・オブリゲーション」(noble obligation)となり、「高い地位にある者が果たすべき責任・矜持(きょうじ)のこと」で、この言葉の意味する概念自体は、新約聖書の福音書にある「すべて多く与えられた者は、多く求められ、多く任された者は、更に要求される。」に由来しています。

貴族制度や階級社会が残るイギリスでは、上流階級には「ノブレス・オブリージュ」の考えが浸透していて、王室や貴族の子弟は、戦争や災害の最前線に赴き、義務を果たしました。「第一次大戦における英国軍の戦場での死亡率は、全将校が8%に対し、貴族は19%」という記録もあります。フォークランド戦争にも、アンドレー王子など王族が従軍していますし、ウィリアム王子がチリで、ヘンリー王子がレソトの孤児院でボランティア活動に従事しています。

もともと「ボランティア」という言葉自体、「志願兵」が語源で、英語圏では、本来の語義どおり、志願兵の意味でつかわれていて、「自発的、利他的であるさま」として用いられています。現代のアメリカでも、裕福な人物や著名人がボランティア活動をすることは当然とされ、名をなし功を成し遂げた人の最終ゴールが社会に貢献する寄付をすること、とういのも頷けます。

小林先生は、日清食品の創始者・安藤百福の言葉、「地位とは権限ではない。責任の所在である・・・・・地位や肩書を、特別な権限が与えられたものと勘違いしている人がいる。地位とは組織をまとめ、部下の能力を十分に発揮させるための役割であり、すべての責任がそこに帰するとうい所在を表している」を引用して、「リーダーの率先垂範が新しい道とになり、多くの希望につながる」と結んでおられました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年7月 5日 (月)

会社の強み、弱み

マネージャー研修などで定番のSWOT分析などで、よく出てくるものに「会社の強み、弱み」があります。SWOT分析では、この強み、弱みの他に、「機会」や「脅威」がありますが、これに似た分析方法のFORTH FIELDも、「強み、弱み」だけをとらえて、強みを更に強化して、弱みを薄めることを考える手法です。

どちらも「会社の強み、弱み」を浮き立たせるように仕向けるのですが、理路整然と答えているマネージャーさんの中には、立派なことをおっしゃっているのですが、どうも「他人事」に聞こえる内容が多い人がいます。具体的にいうと、自分が経営者であるなら、という前提がないので、強みを強化するのも、弱みを改善するのも、誰かがやることと捉えているのです。

営業所の所長であれ、プロダクトマネージャーであれ、その改善策は、会社があるのか、それともご自分がやるのか、研修では訊かれることがないからです。所長さんもマネージャーさんも一国の主なら、自分の預かる部署の「強み、弱み」をご自分のこととして考えてもらいたいものです。

部下からすると、上司が当事者意識のない「他人事」ですませるのなら、いま抱えている問題を解決できるはずがなく、不満を抱えながら、モチベーションの低いところで、日常活動に励むことになります。ご自分の部署の強みを誰が強化してくれるのか、弱みを誰が改善してくれるのか、問われる研修であってほしいです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2010年6月 | トップページ | 2010年8月 »