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2010年5月31日 (月)

講師の先生の自己開示

研修が始まるとき、講師の先生は、いきなり本題に入るのではなく、受講生の緊張を解す意味もあって、ご自分の経歴を、面白可笑しく紹介されたりします。専門的には「つかみ」というそうなのですが、短い時間で、受講生をひきつける技なのです。

ご自分のことは、あまり開示されない先生の、略歴紹介を聞いていると、ご自分を良く見せるための導入のようで、面白くも何でもありません。ご本人は、お気づきになっていないのでしょうが、良い学校を出たとか、良い会社で活躍したとか、他所で良い研修をしているとか、自慢話にしか聞こえないのです。

自己開示をされない先生は、その代わり、導入部分で、受講生の自己紹介ゲームなどを取り入れ、いろいろ工夫されています。アイスブレーキング技法といって、受講生の緊張を解す手法が、それぞれの研修機関で開発されてもいます。でも、それは、あくまでも技法であって、心を揺さぶるものではありません。

この前、外部で研修を受けた時の先生は、自己開示の天才のような人で、いきなり、上手くいかなかった話しから入り、失敗談のオンパレードでした。人は、他人の自慢話には聞く耳を持ちあわせていませんが、人の失敗談は喜んで聞こうとします。

それも単なる失敗談ではなく、どん底を味わい、それを乗り越えてきて、結果的に今日の自分がある、という点に結び付けておられるのです。それも自分一人の力ではなく、いろんな人に支えられ、いろんなラッキーに恵まれたからだと、言われるのです。

自己開示で失敗談のオンパレードが出来る人は、いまの自分に自信がある人だと思います。自己開示を避けて通る人は、いくら研修を上手くできても、受講生に感動や、気付きを与える事が少ないのではないでしょうか?

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2010年5月24日 (月)

晴れた日に、傘を売る

生命保険や投資信託の営業の難しさは「晴れた日に、傘を売る」という慣用句に例えられています。それは、現時点で顧客がその必要性を感じていないものを、いかにして、潜在需要を掘り起こし、契約につなげてゆくか、という仕事だからです。

考えてみれば、私たちの研修に対する受注の仕事も同じか、それ以上に難しいのかも知れません。ほとんど、年間でカリキュラムが組まれていて、どんどん消化されていく中、ベンダーと呼ばれる研修会社の営業の人は、途中から入ってくるのです。

例え年度初めの計画の段階であっても、通常は、今までのベンダーさんに、継続発注がなされます。今年は、この点を改めたいと思っても、よほどのことがない限り、そのベンダーさんに修正をお願いしますので、新しいベンダーさんが入り込む余地がありません。

そんな中、大抵のベンダーの営業の方は、自社のプログラムの案内に終始して、お帰りになるので、現在の研修体系を変えてまで、そのプログラムを採用しょうとは思いません。面談するにも何社もいらっしゃいますので、時間がいくらあっても足りません。

ただ、一人だけ、「晴れた日に、傘を売る」営業さんがいます。彼は、こちらが言わない限り、自社のプログラムを奨めません。いつも、人材育成や自己啓発のあり方を熱く語り、最近の業界の情報を持ってくるだけです。彼の基本的な姿勢は、こちらの要求したプログラムが、自社にないと、真顔で他社のものを奨めるという「利他主義」なのです。

私たちは、上司も部下も、暗黙の了解があるのか、新しい企画があると、まず彼に相談するのです。それでも彼は自社だけでなく、他社も入れたコンペを提唱し、目いっぱい自社のプログラム受注に力を注ぐのです。もちろん、彼が落札できない時もあるのですが、そのことを彼に告げると決まって「せっかくお引き合いをいただいたのに、力不足で申し訳ありません。」と言ってきます。

結果的に、「晴れた日に、傘を売る」彼の営業スタイルは、わが社に受けいれられていることになるのでしょうか?

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2010年5月17日 (月)

山本五十六の名言

ご存じ「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かず。」は、リーダー研修での部下育成の場面で、必ずと言っていいほど登場するこの言葉は、部下を持つ管理職の方のみならず、子育て中のお母さんなどに人気があり、山本五十六の名言の中でも有名です。

これは、もともと上杉鷹山の「してみせて、言って聞かせて、させてみる」の影響を受けたものだと言われていますが、「ほめてやらねば、人は動かず」という言葉を追加しているので、その趣旨はわかりやすく、伝わりやすいと思います。

皆さんは、この山本五十六の有名な「やってみせ」の言葉に続きがあるのをご存じでしたか?
「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」
と含蓄のある言葉です。私は、むしろこの続きの方が好きです。

山本五十六には、他にも名言がありますので、ご披露しておきます。
「実年者は、今どきの若い者などということを絶対言うな。
なぜなら、われわれ実年者が若かった時に同じことを言われたはずだ。
今どきの若者は全くしょうがない、年長者に対して礼儀を知らぬ、
道で会っても挨拶もしない、いったい日本はどうなるのだ、などと言われたものだ。
その若者が、こうして年を取ったまでだ。
だから、実年者は若者が何をしたか、などと言うな。
何ができるか、その可能性を発見してやってくれ。

太平洋戦争のころの語録なのに、いまでも通用する言葉に驚きです。

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2010年5月10日 (月)

無欲な若者

先日テレビで「日本の、これから」という番組を見ました。“草食系”で何が悪い、出世・ブランド・恋愛に興味なし・・・急増中!という副題がついていたのですが、集められていたのは、会社員は少なく、ほとんどが、フリーターやあまり人と接しない職業の若者たちでした。

このような若者の構成で、あたかも「これが現代の若者の姿」と印象づけるのは、如何なものかと思います。彼らは、自分たちは人付き合いをしなくても平気だの、会社は自分を指導してくれないだの、自分で努力することをしない人たちだと、私には写りました。

出世などしたくない、お金持ちになりたくない、と無欲なのは結構なのですが、まだ仕事らしい仕事をするチャンスを与えられていないのに、自分の将来を勝手に決め付けているように思います。ただ、このような人たちは「現代の若者の姿」の少数派です。

現に、私たちの新入社員の諸君には、このような人はいません。皆さんの会社の新人さんもそうだと思います。もっとも、彼らは、就活の難関を突破してきたわけですから、それなりに自信もあるでしょうし、これからいろんなことを吸収して、一人前になろうとしています。

確かに、最近の若者は、自己成長欲が強い傾向にあります、自分の成長にプラスになるようなことは、喜んで吸収しようとする一方、プラスにならないものと(自分勝手に)判断したものには、興味を示しません。でも入社後、間もなく、自分の成長は「会社の成長」に貢献してこそ、その過程に「自分の成長」があることに気づいてくれるでしょう。

私たちは、採用時の面接では、「知識より意欲」を見抜くようにしています。いろんなことを知っていても、それを活かす意欲がなければ、自分の成長にもつながらないのです。

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