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2010年1月18日 (月)

マニュアルをなくす

いま、JALの企業再生で話がもちきりで、毎日のようにその動向がニュースとして取り上げられています。
新しく生まれ変わる狙いがあるのか、サービスレベルの向上も話題になっています。それは、いままで励行されてきた「サービスマニュアル」を無くそうという動きです。一定レベルのサービスを提供するには、少なくともマニュアルさえきちんとこなせれば、お客様に安心感を与え、トラブルを未然に防ぎ、あるいはトラブル発生時も適切な対処が可能です。ただ、マニュアルに頼り過ぎると、マニュアル以上のことができなくなる、という不安もないわけではありません。

今まで以上にお客様の要望に応えるためには、全社一律のサービスマニュアルで運用するより、個人個人が、その要望に対して、その場で考えられる最高のサービスを心掛ける、いうものでしょう。ファストフード業界でスターバックスが、ホテル業界でリッツカールトンが、サービスレベルで抜きんでているのは、マニュアルがないから、とよく言われます。ただ、彼らもマニュアルがないわけでなく、それはそれで遵守しながら、それぞれのチームが独自の判断で、サービスに対応しているのだと思います。

もともとアメリカ合衆国でマニュアルが生まれた理由というのは、いろんな人種の人の集まりであったことから、誰にでもわかる、仕事の仕方をまとめたマニュアルをつくることで、多くの人を雇い入れ、ビジネスを拡大してきたのです。私も、研修でアメリカに行ったとき、エリアマネジャーに開かせる営業会議のマニュアルには、準備品に、マーカーの本数やメモ用紙の枚数まで指示されているのに驚ろかされました。

思うに、マニュアルで運用されてきた会社が、急にマニュアルをなくして、個人の対応に頼ることは難しく、少なくとも、仕事のフローを見直して、マニュアル重視から個々の対応が受け入れられる素地をつくることが優先されるべきと思います。私たちの会社でも、業務改善での研修課題は、個人の能力を求める以前に、仕事の流れで現行のフローでの問題点をクリアーにして、新しいフローに移すことの難しさを嫌というほど経験しました。

なにもマニュアルの存在が悪いわけではなく、むしろマニュアル至上主義の運営に問題があったとしても、リッツカールトンのように評価されるまでにサービスレベルを向上させるには、一朝一夕にはことが運ばないと思います。いままで培われて生きた企業文化(会社のカルチャー)は、それに対応できるものなのでしょうか?リッツカールトンのように、チームごとに、コミュニケーションがとれていて、今日あったことの報告が明日には全社に知らされるチーム間の連絡システムが完成されているのでしょうか?

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