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2009年2月23日 (月)

トレーニングとラーニング

読んで字の如く、「トレーニング」は「教えること」、「ラーニング」は「学ぶこと」ですが、私どもの場合は、新卒社員の育成で、この違いをよく口にします。特に、新卒社員の職場指導員となられる先輩社員のチューター(またはメンター)研修のときによく使われます。

彼らの役割の一つに「仕事・業務そのものを教える」というのがあります。このところ入社してくる新人さんは、「ゆとり教育世代」の特徴を有しているのか、与えられることに慣れていたり、分からなくても質問もしないまま異なる行動をとるとされています。

ですから、指導される方も「トレーニング」と「ラーニング」を使い分けて、育成する必要があります。
前にも書きましたが、彼らの学生時代のバイトは、ほとんどがマニュアルに従って行うものであったため、自分が入った会社でも、マニュアルがあるのが仕事だと思っている節(ふし)があります。

「与えられることに慣れている」と云うなら、「教え過ぎないこと」が大事です。彼らに考えさせようとしても、これは、どのようにすればよいのですか?分からなければ誰に聞けばよいのですか?といって、まるで自分で考えようとしません。少しづつ、考えることで仕事の作法が身につくのだと覚えてもらうようにしなければならないので、まさに、彼ら自身の「ラーニング」なのです。

これとは逆に、会社として、法的なことや、内部統制にかかわることなど、これだけは譲れないことに関しては、「限りなく具体的に教える」ことが必要になってきます。「分からなくても質問もしないまま異なる行動をとる」ことがないよう、「ラーニング」と区別して、徹底的に「トレーニング」すべきです。

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2009年2月16日 (月)

メラビアンの法則

研修でよく出てくる「法則」に「メラビアンの法則」というのがあります。皆さんも、目にしたり、お聴きなったことがあると思いますが、アメリカの心理学者のアルバート・メラビアン(正確にはマレービアン)が1971年に提唱したとされる「話し手が聴衆に与える影響」について具体的な数値で表した法則です。

もともと心理学で使われていたものが、最近では、ビジネス用語として使われるようになり、特にプレゼンテーションの研修では、必ずと言っていいほど、出てきます。そう、話し手が聴衆に与えるインパクトは、55%が視覚情報(表情)、38%が聴覚情報(声)、7%が言語情報(言葉)というものです。

この前、プレゼンテーション研修で、外部講師の先生が、「こけおどしネタ」よろしく、「なんと、言葉そのものは7%しか伝わらないのですよ!」と滔々と説明されていましたが、本当にそうなのでしょうか?昨今では「見かけより中身が大事」なはずなのに、と思ったりもして、疑問に思います。

メラビアンは一体どのような実験をしたのでしょうか?この間、さる大学の先生にお聞きしたところ、彼が実験で試したかったのは、「視覚」「聴覚」「言語」で矛盾した情報が与えられたときに、聞き手はどれを優先して受け止め、話し手の感情や態度を判断するのか、だったそうです。

いまや「コミュニケーションの3要素」として独り歩きした、この法則は、「アイコンタクトやボディーランゲージの重要性」の説明にも利用されたりします。大丈夫なのでしょうか?

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2009年2月 9日 (月)

エデュース

教育は、英語では「エデュケーション(Education)」ですが、その語源といわれているのが「エデュース(Educe)」です。英語「educe」は(潜在能力を)「引き出す」という意味。ですからEducation(教育)とは「教えること」ではなく「能力を引き出すこと」になります。

私たちの部署も、単なる「研修部」ではなく「教育・研修部」なのです。営業部門では「営業教育部」というように、「教育」が先にきているということは、「教育するために研修がある」とい解釈です。ですから、研修をお願いしている外部の先生が、上から目線からの講義に終始し、受講生からも学ぼうとする姿勢を見せられない場合は、その講座の継続に疑問符がつきます。

そのような先生に限って、このブログを読んでも、何ら気に留めることなく、自分のことではないと思われ、馬耳東風といった感じです。そもそも「上から目線」というのは、「君たちは、こんなことを知らないだろう、だから、教えてやっているのだ、俺は偉いんだ!」なので、自分が質問して、期待どおりの答えが返ってこないと、その答えが出るまで、別の人に次から次へと質問するのです。

受講生から、期待通りの答えが返ってこないなら、「ああ、そのような考えもあるのだ。」と素直に受け止めない、ということは、受講生から全く学ぼうとしないことです。そこには、Educe(引き出す)という考えは存在せず、何のために研修をしているのか、ご本人はおわかりでないのです。

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2009年2月 2日 (月)

一人前

私たち教育研修担当は、新卒研修の段取りで、準備や手配に日夜追われています。それでも、辛いと思ったことは一度もないのは、「今年はどんな子が入ってくるのか」楽しみだからです。導入研修のあと、現場に配属された彼らが、何年か経ち「一人前」になったとき、何かの研修の機会に出くわすことがあります。そのとき、決まって彼らの方から声を掛けてくれて、「先輩!あの時は、お世話になり、有難うございました!」と言ってくれるのがうれしいのです。

もちろん、こちらもなぜか顔だけは覚えていて、言われてみると「そうだ、あの時の彼クンだ!」と思い出し、当時のことがよみがえってくる様です。それにしても、この「一人前」という言葉は、抽象的な表現ながら、誰もが使っていて、新卒の説明会でも、よく使われていますが、具体的には、どういう意味か、答えにくいのでないでしょうか?

最近の新卒社員の傾向として、モノの道理を「考える」ことなく、すぐ答えを「聴きたがる」というのがありましたが、この前の説明会のときも「一人前って、どのような状態をいうのですか?」という単的な質問を受けました。とっさのことでしたので「配属された部署から、何年か経って、他部署に異動できるのが一人前」と答えておきましたが、皆さんなら、どのようにお答えになるでしょうか?

他部署に移っても、すぐに新しい仕事に馴染むためには、ヒューマンスキルは不可欠ですし、テクニカルスキルも基本的なことは最低限度、前の部署で習得していることが必要な条件ではないでしょうか?

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